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菅原:海外で、子供の成長に関して、実験をやったんだそうですよ。成長期に体力的にも精神的にも、決まり決まったことばかり刷り込んで教えていくと、心身に異常を来たすって。臨床試験でも証明されているそうです。お前は体がデカイから…、小さいから…という現時点の状態で、人を拘束するのはよくないという事ですよね。
宮崎:でも、デカイもんはデカイよ、ホント。NBAの試合を間近で見て、マジック・ジョンソンとかマイケル・ジョーダンとかさ…。あーなってくると別格だよね。
奥村:僕、中学の時から背は高かったんだけど、バスケットはほとんどやってなくって、高校のときから始めたようなものだったし、ドリブルとかは他の誰かがやってくれるもの、なんていう固定観念で結局自分を縛るんだね。だからドリブルの上達をどこかで諦めて、ろくに練習しないからますます下手くそのまま。で、大学の時にひょんなことでガードのポジションにまわったら、えらく景色が良くって敵も味方も全部見渡せて驚いたんですよ。この身長差だったらディフェンスの前の二人からの圧力とは別の視界でパスが通る、なんて。でも、そのポジションにつくためには、ドリブルをはじめキープ力が当然いるし、パスの正確さも性質が違ってくるしね。ポストに入るパターンしか知らなかったから余計に、経験のなさと他のポジションの大変さを気付くのが遅かったんだろうな〜って思いましたね。
宮崎:そうだよね〜。本当に固定概念を作っちゃいけないなって最近思いますよ。総合型地域スポーツクラブには日本体育協会公認の資格を持ってなきゃいけないってことで資格取ったんですよ、ついこの前。東京都のしか持ってませんでしたから。
しようがないから日本体育協会公認のを受けたんですよ。40時間の実習とNHKの通信教育を受けましたよ。
奥村:その辺、サッカーはどうでしたっけ。かなりしっかり仕組みを作っていますよね。
宮崎:そうそう、バスケット協会は今、さかんにサッカーの真似をしようとしているね。サッカーは本当に上手ですよね、そういうところ。審判を育てるというシステムもちゃんと確立されているしね。サッカーは何段階あるのかな?スゴイしっかりしてるよね。バスケットの場合は僕も何度も協会に「やはり底辺を育てないと駄目、相変わらず企業スポーツを追っ掛けたりしてても駄目。これからは地域に密着した市大会とか区大会のレベルの審判の技術力を上げないと、選手は一生懸命練習して頑張ってプレイしているのに、審判が駄目じゃ、せっかくのナイスプレイが台無しになっちゃう…それはつまらないよ」って言ったのね。そういい続けてるだけじゃいけないと思って、平成元年から10年まで僕の私設審判教室をやったんですよ。
奥村:へ〜っ、またしても、おやりになりましたか(笑)
宮崎:ええ、10年間。それも周りからは無駄なことだから止めとけ止めとけ!言われましたけどね。そういう関係者からのブーイングは多いんですけど、実際に来る人は意外に多くって、例えば中体連の審判をしなくちゃいけないからとかいうのもあって、小金井市内の中学の教諭はほとんど来ましたよ。
奥村:あ〜、来るもんですね。
宮崎:最初1人か2人だったんですけど、回を重ねるごとにどんどん増えて、先生だけじゃなくって大学生とかも体育会やクラブチームの子が教わりに来ましたね。大体毎回2〜30人はいましたかね。
菅原:大学のクラブって、そうなんですよね。試合のたびに持ち回りで、とっかえひっかえ審判しなきゃいけないんですよ。
宮崎:大学のクラブは、勉強してきちんと審判登録をしているチームじゃないと試合に出さないからね。でも、実際は審判講習に1年生を行かせて、本当に試合で笛吹くのが違う子だったりする訳。すると相変わらず学校の球技大会みたいなレベルの低い試合展開になっちゃう。それに部員の少ないクラブでは、審判しなきゃならない子は試合期間中、試合→審判→試合→審判の連続になっちゃうから可愛そう。だから僕はちゃんと講習に出て審判登録した子を名指しで呼んで、審判員として認めた上でクラブからもう1人講習会に参加させるように促したりして、審判を育てるようにしたんだ。教え子の中で、日本協会のバッチを取ったのが3〜4人いますね、そこまで育ってくれた子達が。審判は試合を演出する立場として、選手とはまた違うバスケットの楽しさがある訳ですよ。
奥村:そうですよね、選手と同じスピードで見る楽しさ、試合をコーディネートする楽しさですね。バスケットの大切な面白の一つですね。
宮崎:今でも卒業生たちが「審判の仕方を教えてくれるとこってないですか?」って聞いてきます。本読んでも、試合を見ても、よく分からないって言うんだよね。でもかわいそうだけど「そんなとこ、ないよ」って答えるしかない。先生はルールブック、読まれてますか?
奥村:いえ、最近は本格的な接点がないので(苦笑)
宮崎:僕ね、43条と44条は絶対に変わらないって思うんですよ。それって何かって言うと「ボディ・コンタクト」のところなんです。接触があって責任が明らかで不利になったときにファールを取るっていうことね。どーも今のね、JBLもそうなんだけど、NBA的なところが伺えてね…。NBAはどっちかっていうと格闘技的な接触で魅せる審判を良しとするようなね。
この前、さいたま国体出場の千葉県代表チームと横浜ギガキャッツのエキシビション・ゲームをやったんですよ。その時は、いつも呼んでる審判を呼ばないで、別のAクラスの審判を呼んだんですね。そこで彼がどんな審判すかなぁって見てたら、やっぱりそうゆうNBA的に面白くさせようとするんですよ。子供達も、そういうのを見せられていると、やっぱりカッコイイと思ってしまう。自分達がやってるバスケットのルールと、プロのルール、ジャッジは違うんだよ、ってことが分かりづらくなってきている。日本のバスケット界の上の方の人たちでさえ、NBA寄りの格闘技的な流行のジャッジになってきている傾向があるからね。それを小中学生が、そのままプロのルールで試合をやったら怪我するんじゃないかなぁって思うんだよね。
特にミニバスケなんてのは、ルールの大前提に、「子供に怪我をさせない」、だから「怪我をするようなプレイにはすぐ笛を吹く」ようになってるんだよね。そのせいもあって、中学のバスケはミニの怪我をさせないという方針が残ってるから、まだいいんだけど、その上の高校、大学、社会人なんていうのは危ないね、どんどん格闘技的な方向へ走っちゃうからね。そこで審判の勉強をちゃんとしている子達が迷うんだよね。「あそこで笛を吹いたら文句言われちゃった」って。バスケットに格闘技的な要素を加えて、プレイを面白くさせて、もっと観客を増やす…NBAみたいにね。
菅原:この前のエキシビション・ゲームでもありましたよね。
宮崎:そうそう、僕だったら、もうここで笛を吹くっていうプレイなのに、審判は全然吹こうともしないのね。あんな危険なプレイなのに。
菅原:まぁ、あれはエキシビションだってのもありますけどね。
宮崎:まぁね。
奥村:観客の反応はどうだったんですか?
宮崎:あー、それは良かったですよ。みんな喜んでたし、中学生なんか興奮してましたもの。かなり楽しかったようですよ。
...7th Round まだまだ楽しいバスケット>>
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